おかしな話

更新:2026年01月05日

山三商会のこと

モッタイナイ

明けましておめでとうございます。新しい一年を迎えるにあたり、昨年末の大掃除で「断捨離」をした方も多いのではないでしょうか。

不要なものを手放すことで、暮らしも気持ちもすっきりします。そんな実感がある一方で、捨てたあとに、少しだけ心に残る違和感を覚えることはありませんか。「まだ活かせたかもしれない」という、あの感覚です。

えびせんべいの歴史

「今あるものをどう活かすか」という“もったいない”の心もまた、私たち日本人の大切な知恵です。私たちが製造するえびせんべいも、明治時代に豊富に獲れながら行き場を失った三河湾のえびをなんとか活かしたいという思いから生まれました。「もったいない」という気持ちが、ひとつの味と文化を育ててきたのです。

今のえびせんべい

昭和から平成にかけて、日本は大量生産・大量消費の時代を歩んできました。食べ物も例外ではなく、使い切れないものが当たり前のように捨てられていた時代でもありました。

時代が進むにつれ、海の環境も変化し、えびの漁獲量も減っていきました。原料は減っても、えびせんべいづくりの技術と想いは残りました。その技は磨かれ、今では愛知県から日本全国、さらには世界へとえびせんべいが広がっています。形は変わっても、根っこにある精神は変わっていません。


つくる責任つかう責任

こうした「もったいない」の精神は、海に限った話ではありません。会社の近くの畑で、大量に捨てられていく野菜を目にしたことがあります。その光景に、言葉を失うほどの衝撃を受けました。味や栄養に問題はなく、形や大きさが理由で出荷されない野菜が、当たり前のように廃棄されている現実がそこにあったからです。

「この野菜を乾燥させ、粉砕し、せんべいとして活かすことはできないだろうか」。そうした発想から、製品化への挑戦が始まりました。

今、食品ロス削減や規格外野菜の有効活用が求められています。素材を最後まで使い切るという「つくる責任」は、これからのものづくりに欠かせない視点だと私たちは考えています。


モッタイナイを次の時代へ

山三商会も、えびせんべいメーカーの一員として、廃棄されてしまう食材や原料に新たな価値を見出す商品開発に取り組んできました。うまくいかないことも多く、試行錯誤の連続です。それでも挑戦を続けています。日々の暮らしの中で、見過ごしていた「もったいない」に少しだけ目を向けてみる。その小さな意識が、次の時代をつくっていくのかもしれません。