おかしな話

更新:2025年08月18日

お菓子のこと

「三時のおやつ」は、なぜ3 時?──時を超えて愛される「やつどき」の秘密

当たり前すぎて、誰も疑問に思わない謎

「三時のおやつ」──これほど⽇本⼈の暮らしに根づいた習慣も、そう多くはないかもしれません。学校や職場、家庭など、午後3時になると⾃然と「おやつの時間」がやってきます。

2時でも4時でもなく、なぜ3時なのでしょうか? そして、この習慣は⽇本特有のものなのか──。今回は、私たちが当たり前すぎて疑問に思わなくなった「三時のおやつ」の謎をひもといてみます。

江⼾時代にタイムスリップ──「やつどき」の発⾒

「三時のおやつ」のルーツは、なんと江⼾時代にさかのぼります。
当時の⽇本では、1⽇を現在の24時間制ではなく「⼗⼆時⾠(じゅうにじしん)」と呼ばれる時間の単位で(1⽇を12個に区切って)⽣活していました。午後2時から4時の時間帯は「⼋つ時(やつどき)」と呼ばれ、ここから「おやつ」という⾔葉が⽣まれたそうです。

江⼾の庶⺠たちは、基本的に1⽇2⾷⽣活。農作業や商いの合間、⼩腹を満たすために団⼦や焼き芋などの軽⾷をとるのが習慣で、それが「やつどき」にあたる時間帯でした。つまり、現在の午後3時ごろは、すでにこの頃から“ちょっとした⾷べ物”をとる時間として広く定着していたのです。まさに、働く⼈々のための“ひと息タイム”でした。

世界にもある?「おやつの時間」の⽂化

では、“決まった時間におやつを取る”という⽂化は、果たして世界にもあるのでしょうか?
いくつか紹介します。

フランスでは「カトゥルール(quatre heures/午後4時)」と呼ばれるおやつタイムがあり、⼦どもたちは放課後にパンや果物を⾷べる習慣があります。

イギリスの「アフタヌーンティー」は午後4時前後。紅茶とともに軽⾷やスイーツを楽しむ、優雅な時間です。

スウェーデンの「フィーカ」は午前10時と午後3時の2回。コーヒーと⽢いものを囲んで会話を楽しむ、コミュニケーションの⼤切な時間とされています。

スペイン南⽶諸国では「メリエンダ」という⼣⽅5〜6時のおやつタイムがあり、1⽇の⾷事回数が多いのが特徴です。(※呼び名やスタイルは地域によって異なります)

どの国にも、午後2〜4時あたりに“ひと息”つく時間があるというのは興味深いことです。
おやつはきっと、どの国の⼈にとっても「暮らしのリズム」の⼀部なのでしょう。

時代を超えて愛される、ひと息の時間

たとえ国や習慣が違っても、⼈々は暮らしのなかで“ひと息つく時間”を求めてきました。
江⼾の「やつどき」、そして現代の「三時のおやつ」──それは単なる味覚の楽しみではなく、⼼と体に安らぎをもたらす⽣活⽂化です。

この⽂化に寄り添うかたちで、⼭三商会では「お菓⼦づくり」を続けています。

⼭三商会が考える「お菓⼦」のかたち

1960年代に放送された『三時のおやつは⽂明堂』のフレーズは、CMを通じて広く親しまれ、“3時=おやつの時間”というイメージをさらに定着させるきっかけのひとつになったようです。
ただ、その背景には、すでに何百年も前から続く「やつどき」という暮らしの知恵があったのです。

⼭三商会のせんべいもまた、そんな⽇常に寄り添う存在でありたいと考えています。
機械化が進んだ今でも、誠実な原材料選びや製法へのこだわりは、変わることなく守り続けています。⾷べたときの満⾜感や、⾹ばしい⼀⼝がもたらす気持ちの切り替え──。それが、私たちが考える「やつどきにふさわしいおやつ」です。

午後のひとときに、⼼とお腹をほっと満たす存在でありたい──それが⼭三商会の⽬指すおやつのかたちです。

おやつの時間に、安⼼して⾷べられるせんべいを。
その想いが、私たちの原動⼒です。

受け継がれる「やつどき」の魂

「三時のおやつ」という習慣は、江⼾の暮らしから今に続く、⽇本⼈らしい⽣活のリズムそのものです。

そしてそれは、国を問わず、⼈間にとって“⽇々の中でのちょっとした休息”がどれほど⼤切かを物語っています。
もし明⽇の3時、お菓⼦を⼿に取ることがあれば、ちょっとだけ「やつどき」に思いを馳せてみてください。そのひとくちには、昔の⼈々と変わらぬ「暮らしを整える知恵」が込められているのかもしれません。

⼭三商会は、そんな時間にふさわしいお菓⼦づくりをこれからも続けていきます。
OEMパートナーとして、「やすらぎ」や「豊かさ」をお菓⼦で届けたいと願う企業様とともに、新しい“やつどき”を提案できるお菓⼦を、⼀緒につくっていきたいと考えていま
す。